日本スペースガード協会の支部活動について

-会員からのご質問に対するお答え-



「賛助会員、宮城県塩釜市の柴原英紀です。
いつも「あすてろいど」たのしく拝見しています。

前号で、関西支部のおはなしがありましたが、組織についてお尋ねいたします。
Q1.現在のJSGAと関西支部との関係は?
Q2.今後、全国に支部が結成されるのでしょうか? 私達の所属は?
Q3.支部同士の理念の統一はどのようにして?
Q4.協賛金のゆくえは?
Q5.JSGAの目的達成のため、理想的な組織をつくるのに、私達にできることは?
  以上、勉強不足なところはお許しください。

ご質問に応えて
森  巧(JSGA理事)

前号の原稿に不備があり、ご苦労をおかけしたことを編集者に、また、伝統ある紙面を汚したことを読者に、お詫びいたします。当然、筆者の意が通じなかったところもありましょうが、考えてみれば、通じても共感を得られなければ、何ほどのことでもありません。散らばった文字をトリガーに、それぞれに豊かな思案を巡らせて頂くならば、これにすぎたる冥利はありません。この度、編集長のご厚意で、塩釜の賛助会員、柴原 英紀さんのご質問に答えるという場を頂きました。これも支部を考えるトリガーにして下さい。支部はまだそういう段階にあります。

Q1.現在のJSGAと関西支部の関係は?
A.
現定款に規定がないので協会内の任意グループです。定款の改訂作業がすすめられています。支部作りと同時並行ですが、今暫く互いに独立に進めるのも面白いのでは  ないでしょうか。

Q2.今後全国に支部が結成されるのでしょうか?私達の所属は?
A.
JSGAは会員数、数万を目標にしています。私にはIT時代に於ける大組織の意志決定方式についての知識がありませんので断定はできませんが、仮に従来通り、代議員制をとるとすれば、支部のような小分けシステムが必要です。前号で述べた組織の健康法など併せるとそうなるのではないでしょうか。  

後段で「私達」を賛助会員と解し、現定款通りの役回り、また、「援助」を会費の納入だけと読めば、支部に属する必然性はないと思います。しかし現実には、JSGA  の活動に「積極的」に参加するのは面倒だが、気が向けば、少し参加してもよいし、さらに勉強してものは言いたいという中間の人が、正、賛助双方の会員に分かれてあると思います。そのような人は賛助会員であっても参加されるのではないでしょうか。

Q3.支部同士の理念の統一はどのようにして?
A.
彗星は背後からも忍び寄って来るそうですので、全員の視線を一点に揃えるのは危険ですが、時には、大切なこと、大切でないことで会として、一つを選択しなければならない場合もあります。一般社会と同じルールがJSGAの定款にも持ち込まれるものと思いますが、JSGAの拠ってたつところの科学の心は何時の場合も大切にしたいと思います。

Q4.協賛金の行方は?
A.
節約に勤めても通信費など多少は必要です。少額といえども資金の裏付けのない組織は長続きしません。賛助会費との会計的な仕分けは可能でしょうが、それは紙の上でのこと。予算を組み、使途を明らかにし、常に批判に晒すことによって、運営費を肥大化させない努力が重要です。

Q5.JSGAの目的達成のため、理想的な組織を作るのに、私達にできることは?
A.
とりあえず、「支部運営のために賛助会員にできることは?」と読み替え、例として、図書館活動について書きます。図書とは衝突問題に関する著作、資料です。会員の手持ちを持ち寄るところから始めます。閲覧室はむろん、保管棚も今のところ当てがありません。どなたかにスペースを提供していただきたいし、またそうできる人を紹介していただきたい。何もかも「ゼロからの出発」が現状です。理想を考える楽しみはもう少し先にとっておきたいと思います。
もちろんどなたかが先に考えられても恨みはしません。


日本スペースガード協会における支部活動について
磯部 秀三(JSGA理事長)

 あすてろいど35号に掲載された森巧理事による支部についての記事に対して、会員の方からコメントを頂きました。また理事会ばかりでなく、協会全体としてのこの問題に関する共通認識はできていない段階ですが、協会全体の活性化のためにも支部活動の活性化、さらには支部の結成は必要である点に関しては、理事会ではまとまりつつあります。

 関西在住の森さんに理事になっていただいたのには、理事長の私としてこの方向への意志が含まれていたことは確かです。支部とはどのようなもので、どのような活動をなすべきかは、これからの議論が必要な点と思います。一方では、当協会の活動は、美星スペースガードセンターの運用を始めて以来、大きく変わってきていますので、定款の改訂を含めて、ノンビリ議論を進めていてよいわけではありません。理事長としては、今期の理事会によって(2002年12月末まで任期)かなりまとまった形で支部問題に関する提案をできるようにしたいと考えております。

 ここでは、これらの議論を進めていただくためのいくつかのポイントになることを記させてもらいます。

1.日本スペースガード協会(JSGA)はBSGCの運用のため、その運用委託費を年間3,600万円受けるようになりました。

2.会員数は1999年度より500人あまりで横ばいで会費総額は200万円足らずです。

3.地球近傍小惑星やスペースデブリの観測システムはBSGCだけでは十分でなく、今後どのように拡大(予算獲得を含めて)していくかを考えなくてはなりません。

4.会員増は協会の活動を認識してくださる人を増やすばかりでなく、いろいろな能力を持った会員のボランティア活動により、協会の活動範囲の拡大を目指せると考えます。

 このような状況を考慮した上で、支部問題ばかりでなく、協会全体の在り方に関して、より多くのご意見をお聞かせください。