美星スペースガードセンターからの報告

美星スペースガードセンター1m望遠鏡のファーストライト-1
磯部 しゅう三 ・西山 広太(美星スペースガードセンター)



 美星スペースガードセンターの1m望遠鏡の設置は予定よりかなり遅れたが、ようやく2001年12月5日から16日にかけて行われた。そのことの第一報は“あすてろいど”第37号に示したが、ここではその過程を写真で示すことによって、望遠鏡の取り付け手順をご理解していただければと思っている。

 さらに、遅れていたモザイクCCDカメラの取り付けが2002年1月28日から2月12日にかけて行われ、カメラメーカと望遠鏡メーカのスタッフによって共同で進められた。このモザイクCCDカメラは図14に示すように2kx4kピクセルのSiTe社製CCDチップを10枚並べた8,000万画素のもので、すばる望遠鏡のものと同じ高性能なものである。しかし、このシステムは、望遠鏡の特殊なシステムと合わせることにより、2.5度x3度角という広い視野を実現し、すばる望遠鏡の30倍にもなっていて、美星スペースガードセンターのような掃天観測には非常に効率的になっている。図15は美星スペースガードセンターの各部分の視野の大きさを比較したものである。

 このようなシステムを最初から完全な形で動かすことは難しく、最初に撮った画像は図16であった。まだCCDの感度ムラなどが十分補正されていなくて、図に見られるように、背景の空の部分の明暗のムラの大きいものであった。このようなムラを除くのは、一様光源のフラット板を撮像することにより行われる。図17のような巨大なフラット板をドーム内に取り付けた結果、得られた像が図18で、かなりきれいな画像が得られた。

 望遠鏡システムは、一応の性能は達成しているが、その性能のより良い方向に改善するための努力が定常的な観測を進める中で続けられている。図19はその一例であるが、パロマ・シュミット望遠鏡によって写真撮影された(40分露出)写真上の等級を美星スペースガードセンターの1m望遠鏡システムで得られた(2分露出)画像上に示したものである。パロマで写っている18.96等級(1896と示されている)の星よりも暗いものが写っていて、おそらく20等級近くまで写っている。理論的な計算で得られる21等級の撮像ができるように改良の努力を続けている。

 いよいよ1m望遠鏡の発進である。

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図1 美星スペースガードセンターの
1m望遠鏡用ドーム(左側)
図2 1m望遠鏡用コンクリート基台 図3 架台部(最も重い)を吊り上げるところ
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図4 架台部に赤経軸部分を取り付けたところ 図5 架台部と席経軸部分のドーム内への吊り込み 図6フォーク部分を片側ずつ吊りこむ
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