編集室から



 「あすてろいど」38号をお送りいたします。今回はいろいろな事情で発行が大変遅れたことをお詫びいたします。
 ところで今年は1月下旬から暖かい日が多く、3月、4月と、春と初夏が入り交じったような気候でした。そのため編集室の庭にある大木の桜、花桃、つつじが2週間近く早く、しかもあいついで開花し、これまでにない美しい眺望を見せてくれました。まあこの異常気象とは特に関係はありませんが、このところ地球に接近する小惑星の話題がたびたび聞かれました(吉川さん、祖父江さんの記事をご覧下さい)。地球軌道近傍を極めて多くの小天体が通っていることがわかってきた現在、あまり驚かなくなってきたかもしれません。その話題の中で、小惑星1950DAは2880年に衝突するかもしれないということです。これから878年先、人類はもう滅んでいるよ、などと言われる方もいるかもしれません。それはともかくとして、地球の歴史を考える上で、千年や1万年というのはほんの一瞬にすぎません。地球誕生からの時間を46億年とすると、それを百万年単位で刻んでも4600もに分割することになります。地球に複雑な生命が誕生してからでも数億年は経ちます。その間に、何度か絶滅と呼ばれる、大量の種が突然に姿を消す現象が起きました。6500万年前、白亜紀末、恐竜やアンモナイトを含む大絶滅は、その最も新しいものです。 そのような絶滅でも何万年、あるいは何十万年という歳月を要したと推測される場合が多いようです。そうだとすると、時間に追われる慌ただしい生活を送っているような現代人が、大絶滅期にもし生きていたとしても、それを自覚することはないのかもしれません。しかし、大絶滅だけでなく、天体衝突のような太陽系の自然現象を考えるには、このように大きな時間スケールで対応することが必要だと思います。878年先など、ほんの一瞬というわけです。

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 例によってまた断線が過ぎましたが、今回のイメージは美星スペースガードセンター(日本宇宙フォーラム)に導入された1m望遠鏡のファーストライトです。磯部理事長をはじめ、多くの関係者の皆さんの大変な努力によって、遂に運用にこぎつけました。まだまだ調整すべきことは残っているとはいえ、これからの成果が大変楽しみです。その運用開始を前に、5月16日木曜日の午後、美星スペースガードセンターの開所式が行われる予定です。
 JSGAも協力し、ブリティッシュカウンセルが中心になって進められているプロジェクトISO(International Schools' Observatory)の一環として、小惑星などの天体観測に興味を持っている中学生三人が来日し、美星スペースガードセンターや筑波宇宙センターを中心に見学や日本の中学生との交流を行いました。その様子を実際に世話をされた吉川さん、高橋さんに報告していただきました。
 奥志伝足さんによる「天の川の秘密」も第3回となりましたがいかがでしょうか。あまりよけいなことは言わない方がよいと思いますが、だんだんそのみずみずしい感性がよく伝わってくるようになったと思います。挿絵のJONAさんには原稿をお見せして、思い浮かぶイメージを率直に絵にしてもらっています。この詩は「みっちゃん」なる人の口承を奥志伝足さんがまとめ、それを会員某氏を通して編集室に送っていただき、それをもとにIONA氏が挿絵を付けるという、大変複雑な構成でできあがっています。そのうち何らかの原因で破綻をきたすことがなければよいのですが。
 紙面がなくなりました。今回原稿作成にご協力いただいた浅井さん、根本さんをはじめ、多くの皆様にも厚く御礼申し上げます。
(写真 青梅市釜ヶ淵公園、 松 島)

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