最近のニュースから
全地球的な災害に関する国際会議
磯部 しゅう三 (日本スペースガード協会理事長)


一定サイズ以上の小惑星や彗星が地球に衝突すると、全地球的な災害が起こると言われてきた。その最大の根拠は、衝突エネルギーが何万メガトンから何億メガトンにも達するためであった。しかし、実際の衝突の場合に、生命種に影響があるような災害はどのようなプロセスで起きるかについては、個々の研究者の活動はあったが、研究者間の研究発表はあまり行われていなかった。

アメリカ航空・宇宙技術学会が中心となって、2001年4月にスペインで開催したのに続いて、2002年4月11日にアメリカ・カリフォルニア州イルビンで2回目の検討会議が開催された。1回目の会議では、危険な小惑星等を見つけるのが中心であったが、今回の会議では、衝突問題を科学的・工学的に取り扱うだけではなく、社会学的心理学的な側面からの研究が不可欠であることを示した。

まとめとして、人々に余分な不安を与えることなく、問題を科学的に進めていく方法を考えることが必要であるという内容が発表された。この内容は、日本スペースガード協会がNEO問題をセンセーショナルに扱わないようにしながらも、より多くの国民にNEO問題を理解してもらおうと努力しているのと通じるものである。今後、当協会もそのような社会学や心理学の研究者の協力を得る努力をする必要があると考えている。

あすてろいど39号Topへ