JSGA - 理事長挨拶 -


           ご 挨 拶

                              日本スペースガード協会
                              理事長  白 井 正 明


 この度、私は、磯部e三、高橋典嗣両氏の後を引き継いで平成27年6月に三代目の理事長に就任しました。

 日本スペースガード協会は、1996年10月20日に発足し、1999年11月26日に特定非営利活動法人に発展し、来年には20年を迎えようとしています。当協会は、2000年から6名の観測員により毎夜、地球に衝突する可能性のある小惑星、彗星をはじめとする地球近傍小天体(NEO)の発見・監視とスペースデブリの監視・追跡を行い、小惑星、NEO、彗星の発見、スペースデブリの発見・追跡・カタログ化に成果をあげてきました。

 しかし、2005年12月に、米国議会はNASAに対して、「地球への脅威となる直径140m以上のNEOを検出、追跡し、カタログ化し、物性を求めよ」とのスペースガード・サーベイ計画の指示を出し、それに応じてNASAは2007年5月にレポートにまとめて公表しました。それにひき替え、わが国では現在までのところ、国はもとより、天文の世界でもそのような動きは顕著ではなく、それほどの深刻な危機感は抱かれておりません。

 ところで、地球誕生以来、これまで、頻繁に小惑星と彗星の衝突を受けてきています。広く知られているのは、6500万年前の10kmの大きさの小惑星が衝突したことによる、恐竜絶滅と、地球環境や地球上の生物に深刻な影響を引き起こされたことでしょう。そのために、我々人類の今日の生存があるのも否定できない事実です。これまで、小惑星の地球への衝突の可能性は少なくても、幾つかは予測されていますが、衝突の確率は低いとされています。

 しかし、140メート以下の 未発県の小惑星は相当数移動・飛翔しています。最近では、2013年2月15日に、ロシアのチェリャビンスクに落下した17mの小惑星衝突による衝撃波によって広範囲に人的物的被害が発生しました。また、毎年地球に接近してかすめて通過している多数の天体が観測されており、10mないし100mの大きさの小惑星や彗星のような小天体の衝突は近い将来においても起こり得ることであり、10m程度の天体衝突でも衝撃波による被害、万一100m程度の大きさの天体衝突による被害は、陸上では一国、一都市の破壊と大洋に落下すると巨大津波による相当範囲に人類、生物被害を蒙ることになる虞があります。

 そこで、当協会の光学設備と財政状況では能力不足でしょうが、今後とも地球に接近する「人類にとつて危険な小惑星と彗星の検出」に努力致します。また、スペースデブリの監視・追跡により地上に落下、デブリ同士の衝突による拡散などの抑止による宇宙環境の保全に資することにしていく所存です。そして、今後は、当協会として前記の「人類にとつて危険な小惑星」の軌道決定(観測、計算等)、衝突確率の決定、被害レベルの推定(地震、津波、ガスや塵の影響等)、衝突回避の可能性の検討等の研究・調査活動・シュミレーション化していきたいと思料致しています。

 このような現状の当協会のさらなる発展充実と、スペースガードに関する活動に際し、会員諸氏の一層のご支援とご協力をお願い致します。


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