小惑星ニュース - JSGA Web News No.153 -
アテン型特異小惑星2011 CQ1の接近  すでにIAUC 9198で報じられているとおり,2011年2月4日に小惑星の大きな接近が あった.この小惑星は,カテリナ・スカイサーベイの68-cmシュミット望遠鏡を使用し て行なわれているスカイ・サーベイで,同日05時38分に発見され,発見14時間後の2月 4日19時38分に地心に0.000079 AU(=約1万2000-Km)まで接近した.下の軌道から計 算した地表面への最接近は2010年2月4日19時38分で、その接近距離は5,474-Kmであっ た(下記接近図を参照).小惑星は接近前,守山の井狩康一氏によって14時頃にとらえ られたあと,サイデング・スプリングで18時頃に行なわれた観測が接近前の最後の観測 となった.この小惑星の標準等級はH=31.9等で,直径は,約1.4-m(推定)で微小の 天体であった.  この小惑星の軌道と残差は次のとおりで,軌道の数値積分の間隔は,人工衛星並の約 5秒で行なう必要があった. 2011 CQ1 Epoch 2011 Feb. 8.0 TT = JDT 2455600.5 Nakano M 220.63754 (2000.0) P Q n 1.28935645 Peri. 335.16196 +0.35263107 +0.93351661 a 0.8360278 Node 315.40932 -0.84238723 +0.28653144 e 0.2075990 Incl. 5.29548 -0.40747403 +0.21551443 P 0.76 H 31.9 G 0.15 U 6 Residuals in seconds of arc 110204 703 0.5- 0.1+ 110204 703 0.3+ 0.3+ 110204 E12 0.7- 0.1- 110204 703 0.7- 0.3+ 110204 703 0.5- 0.7+ 110204 E12 0.4- 0.4+ 110204 703 0.6- 0.6+ 110204 703 0.7- 0.5+ 110204 E12 0.4+ 0.9- 110204 H10 0.0 2.1- 110204 H10 0.9+ 0.0 110204 E12 0.7- 1.4+ 110204 H10 0.2- 2.3- 110204 H10 0.7+ 1.0+ 110204 E12 0.4- 0.1- 110204 H10 0.7- 2.2+ 110204 H10 0.2+ 0.2+ 110204 E12 0.0 1.3+ 110204 H10 0.3- 0.5- 110204 H10 0.0 0.7+ 110204 E12 0.6- 0.8+ 110204 H10 0.7- 2.4+ 110204 H10 0.4+ 1.4+ 110204 E12 1.8- 1.4+ 110204 H10 0.7- 0.3+ 110204 900 1.1- 0.1- 110204 E12 0.6- 1.8+ 110204 H10 0.5- 2.8+ 110204 900 0.1- 0.4+ 110204 E12 0.6+ 0.1+ 110204 H10 0.8- 1.9+ 110204 900 0.4- 0.4+ 110204 E12 0.4- 1.8+ 110204 H10 1.4- 1.4+ 110204 E12 0.0 0.3+ ●その軌道図を以下に示す.  小惑星は,最近,多く発見される地球軌道の近くを公転するアテン型小惑星の1つで あった.軌道図中,Ωは昇交点,逆Ωは降交点で,小惑星は,その降交点,遠日点近く で接近した.小惑星の軌道長半径は0.84 AU,近日点距離が0.66 AU,遠日点距離が1.01 AUと,小惑星は,ほぼ地球の軌道の内側にすっぽりと入る周期0.76年で公転している. なお,小惑星の軌道で,青で描かれているのは,黄道面より南にある部分,黄色で描か れているのは,北にある部分で,この軌道面には,淡い黄色をつけてある. ●接近図  その地表面への接近を以下に示した.地表面への最接近は2月4日19時38分UT,東経 182゚28',北緯+9゚58',地表面からの距離は5474-Km,対地表面速度は9.83-Km/sであっ た.経路図に示された範囲は,2011年2月4日19時頃UTから20時頃まで2分間隔である. 小惑星は,中国大陸から我が国の南を動き,太平洋へと抜け,ハワイの南西海上で最接 近した. JSGA Web News No. 153 2011 Feb. 20 日本スペースガード協会 (c) Copyright JSGA 2011 中野 主一

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