美星スペースガードセンターからの報告


  美星スペースガードセンターによるデータの教育利用

                 磯部 しゅう三(JSGA理事長/国立天文台)

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 当協会の教育に関心のあるメンバーの強い働きかけにより、日本宇宙フォーラム内に表題の内容を検討する委員会を設置してもらった。センターでの観測が順調に動き出すと、1画面で160MB、1晩数十GB、1カ月で1TBのデータが得られる。それらのデータには多様な天体データが含まれており、本来の目的だけに使うのではいかにももったいない。そこで、それらのデータを有効に利用する方法を検討している。

 日本スペースガード協会の主な目的は地球近傍小惑星の検出である。同じ画面には数百以上の小惑星が写っている。これをいろいろなグループ、例えば学校のクラスや科学館の友の会等に送って、新しい小惑星の発見をしてもらうことが考えられる。時には彗星の発見や超新星の発見も行えるであろう。

 1m望遠鏡が順調に稼働するまでの1年余りの間に、0.5m望遠鏡のデータを使いテストを重ね、システムを確立して実行に移したいと考えている。まだ検討中であるので、会員諸氏のご意見をいただければ、実際のシステムに反映できる可能性がある。新しい視点でのご意見をお待ちしている。



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