2001年 マダガスカル皆既日食ツアーについて


 「あすてろいど」31号(00-03)の誌上で、JSGAでは次の三つのツアー案について検討している旨のご連絡をいたしました。
    1. 2001年皆既日食ツアー
    2. オーストラリア・クレーターツアー
    3. アリゾナクレーターツアー(パート2)
 
 このうち、1の皆既日食ツアーに関しては、来年6月21日という日時を動かすことができません。そこで、このツアーの実行可能性を優先的に検討してきました。10月にはマダガスカルの下見調査も実施しました。また、懸案であったフライトの確保もできました。その結果、次のような内容での実施することに決まりました。応募要項を11月上旬に作成したいと考えています。 ツアーへの参加を希望される方は下記の必要事項を明記して、JSGA事務局宛11月15日までに、メールまたははがきでお知らせ下さい。

 必要事項 : 氏名、住所、年齢、電話/ファックス、メールアドレス、
        参加予定人数(一緒に参加される予定の家族、友人等の数)

参加者は原則としてJSGA会員およびその家族です。もし非会員の方が、会員の友人として参加される場合は、その旨明記下さい。(できれば会員になって頂くことを期待しています。)

          2001年6月の皆既日食観望ツアー

 2001年6月21日、大西洋からアフリカ大陸、インド洋にかけて皆既日食が見られます。皆既日食は、さまざまな天体ショウの中でも最も多くの人を引きつける印象的なものです。といっても、地球に近づく天体の観測や衝突の脅威についての啓蒙活動を行っているJSGAと関係があるの、と思われるかもしれません。確かに皆既日食は普段見ることのできない太陽の姿を垣間見る貴重な瞬間を提供してくれます。そして太陽そのものの研究に広く利用されてきました。しかし、天体衝突も日食も、太陽系における様々な天体の運動が繰り広げる現象の一つということでは同じものです。そして、もし月という天体の大きさが、もう少し大きかったり、小さかったりしたら、このようなすばらしいショウを見ることはできません。現在の大きさの月という天体を、現在の軌道上に位置づけた自然の摂理の不思議さに思いをはせることも、また日食の一つの楽しみ方ではないでしょうか。日食観測を機会に太陽系の現象についての関心を身近なものにしていただくことが目標です。天体衝突問題も、太陽系に関する広い関心の中に位置づけることことが、興味を持続していく上で重要なことだと思います。

 というわけで、JSGAではマダガスカルでの観望を計画しました。ここはザンビア、ジンバブエなど、アフリカ大陸に比較すると観測条件は悪くなります(皆既最大食時刻が現地時間の4時29分頃、太陽高度7.9度、皆既継続時間2粉31秒程度)。しかし、今回の日食には、世界中から相当数の人が観測適地に殺到することが予想され、ホテルの確保などはすでに困難になっています。そこで、治安の面からも比較的安全なマダガスカルを設定してみました。日食とともに、マダガスカル独特の自然を楽しむこともできると思います。しかし、マダガスカルにおいても大変な混雑が予想され、ホテルの確保がすべてできることは望めません。そのため、マダガスカルでの2〜3泊はテントということを想定しています。

 このツアーは、JSGAとして、会員の皆様に交流の機会を提供することを一つの目的として企画しているものす。また、一般に皆既日食ツアーは場所が限定され、しかも観光地などから離れていることが多く、価格もかなり高額になりがちですが、JSGAなどの草の根組織で企画すれば、広告や印刷経費が節約できる分、参加し易い旅費で実施できるのではないかと考えたわけです。従って一般の旅行社の企画するツアーと違い、参加者の協力でツアーの具体的内容の検討、実施に際して必要となる作業の分担などもして頂くこともあると思います。参加の申し込みに際しては、そのことをご理解いただくことをお願いいたします。

                             日本スペースガード協会    

           皆既日食観望ツアー概要(案)

 これはあくまで一つの日程案です。利用する航空会社等がまだ未定ですので、出発および帰国日、途中の経路等が変更になることが十分あり得ます。

   1.旅行日程   Aコース 2001年6月18日(月)〜6月25日(月)(8日間)

            Bコース 2001年6月18日(月)〜6月28日(木)(11日間)


   2.募集人員     20名 (JSGA事務局1名、添乗員1名が同行)


   3.観望予定地    マダガスカル イサロ国立公園


   4.旅行代金     30〜35万円の範囲(全食付き)、但しビザ代、空港税は別 

・日程は確定した航空路に従ったものです。具体的スケジュールについては現在、検討中です。「あすてろいど32号」に掲載したものはあくまで一つの例にすぎません。現在は上記の日程に従って検討しています。なお、ツアーをより良いものにするために、フライトを含めてまだ多少変更の可能性があります。  

・マダガスカル国内はすべてチャーターした三台のマイクロバスで移動します。

・島内は全てマイクロバスでの移動となるわけですが、大型の観光バスと違い、荷物の搭載量もあまり期待できません。従って、参加される方々がそれぞれ大きな観測機材を持ってこられた場合には、積載できない恐れがあります。しかし、マダガスカルの6月は最も天気の安定している時期で、すばらしい南天の星空が予想されます。そこで、ツアー実施の前に何度か打ち合わせを行って、携帯する望遠鏡や機器の調整等も行うことになると思います。

・ツアーの経路は医療施設などもあまり期待できません。医師免許をお持ちの方で参加して頂ける方がおられると大変心強いところです。

・このツアーについての要望、また、JSGAのツアーに対する要望、ご意見等ありましたら、遠慮なくメール、または手紙で事務局までお寄せ下さい。


  32号の目次/あすてろいどHP