JSGA事務局からのお知らせ(2)

                  表彰式

 3月31日の午後、公開講演会の中で、先般行われた「国際小惑星監視プロジェクト」で優秀な成績を上げた方々の代表として、真弓昌三氏(栃木県西那須野町)に日本スペースガード協会、磯部理事長より表彰状が手渡されました。このプロジェクトそのものは、読売新聞社、ブリティッシュ・カウンシル、日本スペースガード協会の3者の共同プロジェクトで、成績が優秀だった方には、この3者からの表彰がありました。
 この表彰式は、非常に努力されて多数の小惑星を発見された方に対して、その努力を労うために「日本スペースガー協会」が独自に表彰するものです。本来ならば、プロジェクト参加された多くの方にご出席いただきたいところですが、諸般の事情のため代表の方のみをお招きさせていただきました。
            第一回理事会の開催

 総会の行われる3月31日の午前中、今年はじめてのJSGA理事会が開かれた。多くの議題は総会のそれと同じものであったので、ここには会議の概要を報告した。


   理事会(2001年度 第1回) 議事録概要

場所 駿台学園中学高等学校 図書室
日時 2001年3月31日(土)11:00〜12:30

出席者(順不同、敬称略)
 理事:磯部、古宇田、堀内、森、松島、加藤、浅井、守山、渡辺、梅原、吉川 (欠席:豊川、布施)
 監事:白井  事務:浜村

配付資料
  総会資料、2000年度年次報告

1.署名人の選出
  議事録の署名人は、守山、渡辺の両理事に依頼。
2.2000年度の事業報告(磯部)
 ・BSGCの委託契約という新しい事業が始まった。
 ・研究会が1回のみだったが、他は前年度までの活動とほぼ同じ。
 ・会員数は微増。
3.2000年度の収支決算(磯部)

4.2000年度の成果(磯部)
 ・国際小惑星監視プロジェクトが成功した。
 ・BSGCでは小惑星の発見が100個近くになった。
 ・NEAも1個発見した。

5.常務理事について(磯部)
 ・会が大きくなってきたため、実務をするためにも常務理事会が必要である。
 ・ただし、定款には明記されていない。
 ・現在は、毎月1回、磯部・松島・加藤・吉川で常務理事会的な会合を開いている。
 ・理事に給料は出せないが、常務理事には負担がかなりかかるので、出張扱いでの経費を支給したい。
 ・常務理事会で議論されたことはメールで理事に連絡する。
 ・このような、常務理事会をご了承いただきたい。

6.定款改定について
 ・今年度中に定款改定委員会を立ち上げて、定款の改訂を検討したい。
 ・議論の内容としては、常務理事と会費についてが主となる。
 ・スケジュールとしては、今年の12月くらいまでに案を作成して、来年の総会で議決したい。
7.2001年度の事業計画
 ・10月に倉敷で国際会議を計画している。
  まだ、資金の目処が立っていないのが問題である。
 ・しし座流星群に関連してDavid Asherに講演を多数してもらう予定である。
 ・支部活動の増強したい
 ・6月くらいに理事会を開いて、今後の会の方向性について議論したい。
    主なな議題としては、次の2つがある。
    (1) 三重県のある自治体との間に業務委託の可能性があることについて
    (2) 支部活動について
 ・国際小惑星監視プロジェクトのような教育プロジェクトを継続したい。

8.その他
 BSGCの体制について:
 助成金について
                  年報の発行

 日本スペースガード協会の年報が発行されました。協会の誕生から今日までの経過とそれを取り巻く環境、組織、今年度の活動、そして美星スペースガードセンターでの活動報告からなっています。総会に出席された方々にはお渡ししましたが、その他の方々には、「あすてろいど」34号と一緒に同封いたしました。皆様からのご意見をお待ちしています。

           BATTeRSロゴのニューバージョン


 地球に接近する小天体(NEO)の探索チームBATTeRS(バッターズ)のロゴの新しいバージョンができました。これまで小惑星を打ち返しているバーターはシルエットになっていましたが、JSGAではここに活躍するプロ野球選手の写真を使う計画を進めています。
 その第一号として、昨年のセントラルリーグのリーディングヒッターである、横浜ベイスターズの金城龍彦選手が登場することになりました。JSGAのこの企画に対して、快く応じていただいた横浜ベイスターズ球団に対して、感謝いたします。またロゴの原案を作成された高部哲也氏((株)リブラ)のご協力にも感謝するしだいです。 右の写真が新しいBATTeRSのロゴです。金城選手の写真とサインが入っています。カラーの美しい写真はホームページをご覧になってください。なお、JSGAでは今後、さらに多くの球団の協力をお願いする計画にしております。

           国際ワークショップ 

         NEA観測及び軌道決定のための国際協力・協調

 今夏より美星スペースガードセンターでの1m望遠鏡によるNEA観測が始まります。アメリカの5つの観測チームも観測体制を強化しています。一方、発見したNEAの軌道決定もアメリカJPL,MPC,イタリア・ピサ大学、フィンランド・ヘルシンキ大学によってなされています。これまでは、それぞれが独自の観測、軌道決定作業を進めてきましたが、今後は各チームの協力・協調が欠かせないものとなります。これまではアメリカが最も進んでおり、アメリカを中心として進められてきましたが、小惑星の地球衝突問題というグローバル(全地球的)な観点から国際的に取り扱うべき時期になります。そのような状況を踏まえて、日本スペースガード協会が主催となり、国際シンポジウムを下記のように開催することになりました。
 多くの方々がこの時期における日本の役割にご理解いただき、この国際ワークショップを成功させられるよう、ご支援をお願いいたします。

                 記
   日 時 2001年10月21日(日)−27日(土)
   場 所 岡山県倉敷市 倉敷市立美術館講堂
   主 催 日本スペースガード協会
   共 済 アメリカ航空宇宙局(NASA)、倉敷市、日本宇宙フォーラム
   後 援 文部科学省、環境省、岡山県、岡山教育委員会、岡山市(依頼中)、岡山市教育委員会(依頼中)、
        国立天文台、宇宙科学研究所、航空宇宙技術研究所、宇宙開発事業団、日本天文学会、日本惑星科学会
   参加費 15,000円 

                プログラム概要(仮)
    10月21日(日) スペースデブリ、NEO問題公開講演会(東京)
    10月23日(火) 歓迎レセプション(倉敷)
    10月24日(水) 基調講演 D. Yeomans (NASA)、 S. Isobe (JSGA)
             小惑星観測チームの報告
              ローエル天文台、MIT、JPL、スチュアード天文台、アリゾナ大学、美星SGF
    10月25日(木) 講演会
              MPCの運用、国際スペースガード財団、NASAの計画、IAUの立場など
             観測の国際協力に関するパネルディスカッション
    10月26日(金) 軌道決定の国際協力に関するパネルディスカッション
    10月27日(土) 美星スペースガードセンター見学会(テクニカルツアー)
    10月28日(日) NEO問題公開講演会(岡山市)

            研究支援助成金受領者の決定

 先に本助成金の公募をしたところ、2名の方の応募があり、審査委員会で慎重に検討した結果、次の方に助成金(40万円)を送ることに決定しました。
   徳島県「みとこ荘」 前野 拓 氏

同氏が本助成金により、これまで行っている小惑星追跡観測の内容をより充実され、面白い観測結果を私たちに聞かせていただけることを期待ししております。

      定款/会費改定委員会の委員をしていただけませんか

 日本スペースガード協会もその活動が本格化してきました。それにともなって現在の定款の不備を是正し、活動をよりし易くするための改訂が必要になってきました。そこで協会としては 今年度中に定款改定委員会を立ち上げて検討を開始し、今年の12月くらいまでに案を作成して、来年の総会に諮りたいと考えており、これは先日の総会でも承認されました。特に全体の見直し、常務理事会の設置、そして会費改定が主要な議題になると思われます。
現在、この改定委員会の委員を募集しています。ぜひご協力下さい。委員を引き受けて下さる方は事務局までメール、電話、FAX等でご連絡下さい。
              審査委員会の公募

 教育プロジェクト「スペースガード探偵団」や「研究助成金」などの事業を進める上で、審査や判定などを公正な立場で行う「審査委員会」設置の必要性が出てきました。そこで会員の皆さまの中から委員になっていただける方を募集したいと思います。ご協力下さる方はぜひ事務局までご連絡ください。
       ホームページにスペースガード・ギャラリーを開設

 ご覧いただいています日本スペースガード協会のホームページ(http://www.spaceguard.or.jp/)に、「スペースガード・ギャラリー」というコーナーを新設しました。ここには、美星スペースガードセンターで撮影した天体画像を載せていく予定です。

 現在は、いくつかの美しい星雲・星団・銀河を撮影した写真をご覧いただけます。また、話題になりましたロシアの衛星「ミール」の動きを撮影した写真も掲載されています。お時間がありましたら、是非、ご覧ください。

 右の写真はその中の「オリオン座馬頭星雲」です。